2サイクルエンジンは公道を走る車両には採用されなくなりました。

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2サイクルエンジン

2サイクルエンジンを搭載したモーターボート

2サイクルエンジンは1878年にスコットランド人のデュガルド・クラークが最初に製造した歴史を持っています。
当時はすでに4ストロークエンジンが製造されていました。
2サイクルエンジンは「2サイクル2ストローク」の工程で動かす構造から「2ストエンジン」と呼ばれることもあります。
かつてはバイクや車でも使われていましたが、排ガスの多い問題から現在は公道を走る車両には採用されなくなりました。
小排気量エンジンでも高出力を出せる特性から、発電機モーターボートなどでは現在も広く使われています。

2サイクルエンジンの構造

2サイクルエンジンは吸気と排気を同時に行うことにより、2つの工程で1つの爆発を起こすことができます。
4サイクルエンジンは4つの工程で1回爆発しているので単純計算で効率が2倍良くなります。
同じ排気量であれば2ストエンジンの方が2倍速くなる計算です。
実際にバイクのロードレース世界選手権(旧WGP、現Moto-GP)では、最高峰クラスがかつては500ccの2ストエンジンで、その後4ストの1,000ccに変わり、一時期は500ccの2ストと1,000ccの4ストで混走していた時期がありました。
実際の所は、4ストエンジンの方が燃焼やピストン工程におけるロスが少ないため、同じ排気量で比較した時に出力が2倍になるワケではありません。
排気量の大きくなるほど4ストが有利になります。

2ストのデメリット

DEMERIT(デメリット)のコルク文字

同じ排気量でハイパワーを出せるのであれば、2ストの方が4ストより優れているように見えますが、2ストエンジンは以下のデメリットがあります。

 

  • 構造上オイルを一緒に燃やすので環境に悪くてオイル代がかかる
  • 故障が多い
  • 燃費が悪い
  • トルクが細い
  • 耐久性が低い

 

パワーがある以外に4サイクルエンジンに比べたメリットは少ないです。
2ストの利点をパワー以外に挙げるとすれば、製造コストの安さと軽量な点です。
公道を走る車両は環境性能を重視されるため、規制によって新車のラインナップから消えました。

 

国産車で最後の2ストは1987年11月に生産終了したSJ30型のジムニーです。
バイクは最大手のホンダが1999年を2ストの生産を終了させたのを筆頭に多くのメーカーは2000年代前半までに2ストから撤退しています。
4ストエンジンの性能向上もあって、2スト末期には既に4スト人気の方が高く、当時は2ストを生産終了前に買う駆け込み需要は限定的でした。

2ストの排気音は評判が良い

2ストエンジンは甲高いエンジン音が特徴です。
2ストのバイクと道路ですれ違うと、大してスピードが出ていなくても「ファーーンッ」といったレーシングカーのような音とスピード感を感じます。
現在は新車のラインナップから消えた2ストエンジンですが、当時の2ストスポーツバイクはプレミアム価格が付くほど高騰していて、根強いファンが多数います。
排気量の小さいバイクは、現在でも2ストの方が同じ排気量の4スト最新モデルよりパワーのあることや、パワーバンドに入ると一気に高回転まで吹け上るエンジンフィーリングも人気の要因です。